骨粗しょう症治療中の方が日常で気をつけたい食事と生活習慣

健康

こんにちは。看護師のトトです。

骨粗しょう症の治療は、薬だけでなく日々の食事と生活習慣がとても大切です。
「カルシウムを摂れば安心」と思ってしまいがちですが、摂り方や量を間違えると体に負担がかかることもあります。
ということで今回は、骨粗しょう症の治療中に気をつけたい食事と生活のポイントをご紹介します。

骨粗しょう症の治療中の方へ

骨粗しょう症とは?

骨粗しょう症とは、骨の量(骨量)が減り、骨の中がスカスカになってもろく折れやすくなる病気のことです。
健康な骨は、たえず「壊す(骨吸収)」と「作る(骨生成)」を繰り返していますが、年齢やホルモンの変化、生活習慣の影響などでバランスが崩れると、骨密度が低下してしまいます。

骨をつくる栄養をバランスよく

骨の材料はカルシウムだけではありません。吸収や代謝を助ける栄養素も重要です。

✅️カルシウム:牛乳、チーズ、小魚、豆腐、青菜など
✅️ビタミンD:鮭、さんま、卵黄、きのこ類、または日光浴
✅️ビタミンK:納豆、ブロッコリー、小松菜など
✅️たんぱく質:肉、魚、卵、大豆製品

とくにカルシウムとビタミンDはセットで摂ると吸収が良くなります

カルシウムの摂りすぎにも注意

カルシウムは骨を守るうえで大切ですが、摂りすぎは逆効果になることもあります。

サプリメントなどで過剰に摂ると、
・便秘やお腹の張り
・腎臓結石
・鉄や亜鉛など他のミネラル吸収の妨げが起こることがある

さらに、血中のカルシム濃度が上がりすぎると(高カルシウム血症)、
・だるさ
・食欲不振
・吐き気
・のどの渇き
・多尿
・不整脈や意識の低下(重度の場合)

などの症状がでることもあります。
特にサプリメントを複数併用されている方や、腎臓の機能が低下している方は注意が必要です

✅️1日のカルシウム目安量は700〜800mg程度
▶牛乳コップ1杯で約200mgなので、食事で無理なく補うくらいがちょうどいいバランスです。

骨を弱くする食習慣を減らそう

骨のカルシウムを減らしてしまう生活習慣にも注意しましょう。

・塩分の摂りすぎ(漬け物、加工食品、ラーメンなど)
・カフェインの過剰摂取(コーヒー、紅茶、エナジードリンク)
・アルコールの摂りすぎ
・喫煙

これらは、カルシウムの排泄を増やし、骨の再生を防げます。

骨を守る生活習慣

骨を強くするには「動かすこと」が欠かせません。
ウォーキングやスクワットなどの軽い負荷運動が骨に刺激を与え、骨密度の維持に役立ちます。

また、転倒を防ぐために、
・足元を明るくする
・室内の段差を減らす
・滑りにくい靴を選ぶ

などの工夫も大切です。

薬を正しく続ける

骨粗しょう症の薬は効果が出るまでに時間がかかるため、焦らず継続することが大切です。
薬によっては「飲み方に決まり」がありため、医師や薬剤師に確認しながら正しく服用しましょう。

まとめ

骨粗しょう症の治療は、「薬」「食事」「生活習慣」の3つのバランスが大切です。
カルシウムは大切な栄養素ですが、「摂れば摂るほど良い」ではなく「ちょうどよく」が大事です。
食事の見直しと生活習慣の工夫で、転ばない・折れない体をつくっていきましょう。

明日も元気に過ごせますように。
ご精読ありがとうございました。

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