こんにちは。看護師のトトです。
風邪をひいたあとや、ウイルス感染(インフルエンザ、コロナ、アデノなど)の回復期に、
「関節が痛い」と感じることがあります。
この痛みが“感染後の一時的なもの”なのか、“関節リウマチの症状”なのかは、心配になると思います。
ということで今回は、関節痛があるときの受診のタイミングについてご紹介します。
関節痛で受診する前に
ウイルス感染後の“一過性関節痛”とは?
ウイルス感染後は、体の免疫反応が一時的に強まるため、関節周囲に炎症が起こる場合があります。
✅️特徴
・発熱や倦怠感のあとに痛みが出る
・痛みは数日〜2週間程度で自然に軽快する
・複数の関節に“左右対称”ではない痛みがある
・腫れや変形はほとんどない
コロナやインフルエンザ感染後にみられますが、体の免疫が落ち着くと自然に治まることが多いです。
✅️対処法
・安静と保温(冷やすより温める)
・水分、栄養補給を心がける
・市販の鎮痛薬で軽快する程度なら経過観察
関節リウマチの関節痛の特徴
一方で、“関節リウマチ”など自己免疫が関係する疾患では、炎症が慢性的に続きます。
✅️特徴
・朝起きたときに指や手がこわばる
・こわばりが30分以上続く
・手首、指の関節など、左右対称に痛む(そうでない場合もある)
・関節が腫れて熱をもつ
・数週間以上続く、もしくは悪化する
これらがある場合は、感染後の一過性ではなく「自己免疫による炎症」の可能性があり、整形外科やリウマチ膠原病内科の受診が必要です。
受診の目安
「風邪のあとだからそのうち治る」と、関節痛を放置せず、以下のような場合は早めの受診をおすすめします。
✅️受診を検討するべき体のサイン
・2週間以上、関節痛が続く
・朝のこわばりが長い
・関節が赤く腫れている
・手首や指など、左右同じ場所が痛い
・血縁の家族に関節リウマチの既往がある
検査では血液中の炎症反応やリウマチ因子などを調べることで、関節リウマチや他の膠原病の早期発見につながります。
まとめ
関節の痛みは「ただの風邪のあとの反応」から「膠原病の初期症状」まで幅広く、自己判断しづらいものです。
特に“朝のこわばり”や“左右対称の痛み”は、関節リウマチの特徴的な症状であるため、「少し変だな」と思ったら、専門医に相談することをおすすめします。
早期発見、早期治療で、関節の変形や痛みの進行を抑えることは十分可能です。
明日も元気に過ごせますように。
ご精読ありがとうございました。


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