こんにちは。看護師のトトです。
高齢者の“食が細い”という状態は、低栄養や筋力低下のサインかもしれません。
年齢を重ねると、胃腸の働きの低下や食欲の変化、口の機能の衰えなどで自然と食べる量が減ってしまいます。
しかし、少しの工夫で無理なく栄養を摂る方法、「食が細い高齢者向けの5つの工夫」をご紹介します。

食が細い高齢者向けの5つの工夫
少量でも高栄養の食事を意識
食が細い人に対して「たくさん食べてね」ではなく、「少しでも栄養価の高いもの」を目指すことがポイントです。
オススメの食材
・卵(良質なタンパク質)
・ヨーグルト、チーズ(タンパク質+カルシウム)
・アボカド、ナッツ(エネルギーと脂質)
・味噌、納豆、豆腐
例え:おにぎり+卵焼き+具だくさんの味噌汁
のように、手軽でも栄養価の高い組み合わせの献立が◎
食べる時間や回数を工夫
「1日3食きちんと食べよう」にこだわる必要がありません。
小分けにして4〜5回に分けて食べる方法がオススメです。
例え:
・朝▶スープ+トースト
・10時▶バナナ+牛乳
・昼▶おにぎり+煮物
・15時▶ヨーグルト
・夜▶うどん+温泉卵
1食でたくさん食べれなくても、こまめに栄養を補えば十分です。
食欲を刺激する香り見た目
香りや彩りも、食欲に大きく影響します。
・生姜、カレー粉、ごま油など香りの強い調味料をプラスする
・食器や盛り付けで“食べたくなる”見た目にする
・旬の果物や彩り野菜で“目でも楽しめる食事”にする
五感を刺激することで、自然と「ちょっと食べてみようかな」いう気持ちにつながることがあります。
好きなものから開始
「健康で体に良いもの」と思っても、苦手な食材ばかりだと続けることが難しいです。
まずはその方が好きなもの、食べやすいものをベースにしてみましょう。
その中に、栄養価の高い食事を取り入れます。
また、食後の“楽しみ”であるデザートやおやつにも栄養の高いものを選ぶようにしましょう。
「おいしい」は、最大の食欲アップにつながる“カギ”になります。
栄養補助食品をうまく取り入れる
どうしても食事から十分な栄養が摂れない場合は、“栄養補助食品(ゼリー飲料、ミルク系飲料など)”も選択肢に入れてみましょう。
ポイント💡
・味の好みに合わせて選ぶ
・少量でもエネルギー、タンパク質がしっかり摂れる
・手間がかからず、介助をする側にも負担が少ない
まとめ
高齢者の「食が細い」状態を放っておくと、筋力低下、免疫力低下、寝たきりのリスクに直結します。
そのため、その方の体調や好みに寄り添った「食べ物の選び方」が大切です。
「食べることは、生きる力」です。今日の一口が、明日の元気につなげることができます。
ご精読ありがとうございました。




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