こんにちは。看護師のトトです。
健康診断で「中性脂肪が高いですね」と言われたことはありませんか?
実は、中性脂肪が高い状態は、放って置くと生活習慣病や心疾患のリスクを教えてくれる要チェックの検査項目です。
今回は、中性脂肪が高くなる理由、放置するとどんなリスクがあるか、改善方法などについてご紹介します。

中性脂肪(トリグリセリド・TG)
中性脂肪とは?
中性脂肪とは、血液中や体内に存在する脂質の一種で、体脂肪の大部分を占めています。食事から摂取された脂肪や、肝臓で合成された脂肪が中性脂肪となり、血液を通じて全身に運ばれ、エネルギー源として使われます。
余った中性脂肪は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられ、体温の維持や臓器の保護にも役立ってます。ただし、蓄積しすぎると肥満や生活習慣病のリスクが高まります。
基準値は空腹時採血で30〜149mg/dlです。
なぜ中性脂肪が高くなるの?
中性脂肪が高くなる主な理由は、以下のような生活習慣や食事内容によるものです。
・食べ過ぎ、飲み過ぎ(特に糖質・アルコール)
・運動不足
・肥満(内臓脂肪)
・ストレスや喫煙
・遺伝的な体質
余分なエネルギー(糖質・脂質・タンパク質)は中性脂肪に変換され、血中や体内に蓄積されます。
また、アルコールの摂取も肝臓での中性脂肪合成を促進し、中性脂肪値を上げる要因になります。
夜中のラーメンやお酒をよく飲む人は要注意です。
また、甘い飲み物やお菓子の食べ過ぎも、中性脂肪を上げる原因です。
中性脂肪が高いとどうなるの?
中性脂肪が高いまま放置すると、以下なようなリスクがあります。
✅️動脈硬化:血管が硬くなり、詰まりやすくなる
✅️心筋梗塞・脳梗塞:命に関わる病気のリスクが上がる
✅️脂肪肝:肝臓に脂肪がたまり、将来的に肝硬変に進行することも
✅️膵炎:急激に中性脂肪が高くなると起こることがある(命に関わる重症)
中性脂肪が高くても初期は自覚症状がないため、健康診断の結果が「要精密検査」の判定が出たら、早めに近医に相談しましょう。
中性脂肪を下げる方法は?
1.食事の見直し
・甘いもの、揚げ物、アルコールを控える
・白米よりも玄米や雑穀米を選ぶ(よく噛む)
・野菜、きのこ、海藻を積極的に食べる
・青魚(サバ、イワシ、サンマなど)に含まれるEPA、DHAが効果的
2.運動習慣の改善
・週3〜5回、1回30分程度の有酸素運動(ウォーキング、自転車など)
・筋トレも代謝UPに◎
3.体重を5%落とすだけでも効果あり
例えば、体重70kgの人なら3.5kgの減量でも中性脂肪が改善することが期待できます。
4.禁酒、禁煙
お酒(特にビール、日本酒、ワイン)やタバコは中性脂肪が上がるリスクがあります。
まとめ
中性脂肪は、「今すぐ命に関わる」ものではありません。でも、放って置くと少しずつ体にダメージを与え続けているのは違いありません。「食べること」「飲むこと」を極端に我慢する必要はありませんが、未来の自分のために、今の生活習慣を見直すきっかけにしてください。
明日も元気に生きられますように。
ご精読ありがとうございました。




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