体重だけでいいの?見落とされがちな“体組成”の大切さ。

健康

こんにちには。看護師のトトです。

ダイエットや健康管理と聞くと、「体重」を気にする方が多いのではないでしょうか。
でも、体重だけでは本当の健康状態はかわりません
今回は、体重以外に注目してほしい「体組成」についてご紹介します。

体組成

体組成とは?

体重」とは、体重の総重量
でも、「体組成」は、「その体重が何からできているか」を表しています。

主に以下の4つの要素に分けられます。
1.筋肉(筋肉量)
2.体脂肪(体脂肪量・率)
3.骨(骨量)
4.体水分(体水分量)

それぞれのバランスを知ることが、健康の第一歩です。

筋肉量

筋肉は、動くためのエンジンであり、基礎代謝(何もしなくても消費されるカロリー)を左右します。
筋肉量が多いと、太りにくく、疲れにくく、転倒もしにくい健康体を維持することも可能です。

逆に筋肉量が減ってしまうと・・・
・代謝が落ちて太りやすくなる
・疲れやすく、冷えやむくみも出やすくなる
・高齢期には転倒、骨折、寝たきりのリスクがUPする

特に30代以降は年1%ずつ筋肉が減っていくともいわれており、
意識的な筋トレや食事が必要になります。

✅️標準的な筋肉率の目安(%)
男性:約33〜39%
女性:約25〜31%

体脂肪

体脂肪は、体温を保ちホルモンを調整する大切な役割がありますが、
多すぎると以下のような病気のリスクに直結します。
・生活習慣病(高血圧症、糖尿病、脂質異常症)
・動脈硬化、心筋梗塞
・ホルモンバランスの乱れ、月経異常

体重が軽くても、筋肉が少なく脂肪が多い「隠れ肥満」の人も要注意です。
標準体重でも、体脂肪率が30%以上の方は生活習慣改善が必要です。

✅️標準的な体脂肪率の目安(%)
男性:10〜20%(25%以上は肥満傾向)
女性:20〜30%(35%以上は肥満傾向)

骨量

は、体を支える土台です。特に女性は、閉経後に急激に骨量が減少する傾向があります。
骨粗しょう症のリスクが上がると、ちょっとした転倒でも大きな骨折に繋がります。

骨量を保つために大切なのは、
・カルシウム、ビタミンDの摂取
・骨に負担をかける運動(ウォーキング、かかと落とし)
・適切な日光浴

※骨密度は医療機関での検査が必要ですが、体組成計での「骨量の目安」も自己管理材料になります。

✅️標準的な骨量の目安(kg)
男性:約2.5〜3.2kg
女性:約1.8〜2.4kg

体水分量

成人の体の50〜60%が水分です。
体水分量は、以下のような健康状態や筋肉量、むくみ、脱水リスクなどを反映します。
・筋肉には水分が多く含まれているので、筋肉量が多いと体水分も多くなる傾向にある
・逆に、脱水や高齢では筋肉減少で水分量は低くなる
・夏場や高齢者の脱水対策にも、体水分量はチェックポイントになる

隠れ脱水は、倦怠感や血圧低下、認知機能の低下を引き起こすこともあります。

✅️標準的な体水分率の目安(%)
男性:約55〜65%
女性:約50〜60%

まとめ

「体重が減った=成功」ではなく、
「筋肉を残しながら脂肪を減らす」ことが健康的な減量・ダイエットになります。
減量する、しないに関わらず、
・体組成を定期的に確認する
・タンパク質を意識した食事を摂る
・日頃から軽い筋トレや有酸素運動の習慣をつける

など、意識していきましょう。
最近では、家庭用の体組成計も進化しており、簡単にスマホなどに記録することができます。自宅に体組成計がない方は、医療機関やジムでも測定することができるので、一度測定してみてください。

ご精読ありがとうございました。

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