シェーグレン症候群ってどんな病気?〈症状・日常生活で気をつけたいこと〉

健康

こんにちは。内科クリニックで働く看護師のトトです。
みなさんは「シェーグレン症候群」という病気を聞いたことはありますか?
この病気は特に女性に多く、目や口の乾燥などの症状が出ることが特徴です。
診断されると、どんな病気か、どう付き合っていけばいいのか、などの不安を少しでも軽くできるように、症状や日常生活のアドバイスをお伝えてします。

シェーグレン症候群について

シェーグレン症候群とは?

シェーグレン症候群は、自分の免疫が自分自身の外分泌腺(特に唾液腺・涙腺)を攻撃してしまう病気です。そのため、乾燥症状(ドライ症状)が中心となります。

主な症状

目の症状(ドライアイ)
・目がゴロゴロする
・充血、かすみ目
・涙が出にくい、目が痛い
口の症状
・口が乾いて話しにくい
・飲み込みにくい(特にパンや煎餅など)
・虫歯や歯周病が増えた
◆その他の全身症状
・慢性的な疲労感
・関節の痛み
・肌や鼻の乾燥
・レイノー現象(寒さで指が白くなる)
・腎臓や肺など、内蔵の影響も稀にある

診断基準は?

シェーグレン症候群の診断は、以下のような検査が行われます。

・血液検査:抗SS-A抗体、抗SS-B抗体など
・涙や唾液の分泌量を調べる検査(シルマーテストなど)
・唇の粘膜の一部をとって調べる:小唾液腺生検

診断には時間がかかることもありますが、体調の変化や不調を感じたら早めに医療機関で相談することをおすすめします。

日常生活で気をつけたいこと

シェーグレン症候群は根本的な治療法はまだありません。しかし、症状を和らげ日常生活を快適にする方法はあります。

目の乾燥対策
・人工涙液(点眼薬)を定期的に使用する
・加湿器を使って室内の湿度を保つ
・パソコンやスマートフォンを使用するときは「目を休める時間」をつくるように意識する
口の乾燥対策
・こまめな水分摂取
・ノンシュガーのガムや飴で唾液を分泌を促す
・唾液腺マッサージを行う
・定期的な歯科受診で虫歯チェックや口腔ケアを行う
食生活の工夫
・柔らかくて飲み込みやすい食事にする
・刺激物(辛い、しょっぱいもの)は控えめにする
・食後の口腔ケアを行う
疲労・関節痛への対処
・無理をせず、体調に合わせて休息する
・軽いストレッチやウォーキングで筋力を維持する
・睡眠の質を高める環境を整える

まとめ

シェーグレン症候群は見た目では分かりづらい症状が多く、“ただの乾燥”や“年齢のせい”と思われてしまうこともあります。でも、乾燥による全身症状を自覚したときは、ぜひ医療機関に相談してみてください。症状とうまく付き合うことで、今まで通りの生活を続けることが可能です。

明日も元気に生きられますように。

ご精読ありがとうございました。

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