糖尿病の方は必見!運動療法の効果は凄い!

健康

こんにちは。内科クリニックで働く看護師のトトです。

今回は、『糖尿病』の方におすすめする“運動療法”の効果をご紹介します。

糖尿病の治療には、“食事療法”、“運動療法”、“薬物療法”があります。
一般的には、“薬物療法”から開始され、内服薬やインスリ注射が該当します。
“食事療法”は、医師や管理栄養士が行う食事指導のことで、
薬物療法と並行して行われることが多いです。

そして、運動療法も指導されることはありますが・・・

実践するのは、他の2つより、ちょっとハードルが高いと思います。

ということで、
糖尿病の方以外にも知ってほしい!
“運動療法”の効果をご紹介します。

運動療法の効果

血糖値が下がる

運動すると、ブドウ糖や脂肪酸の利用が促進されて、血糖値が低下します。

血糖値が下がるメカニズムは、
運動中、筋肉の収縮によってGLUT4※というトランスポーターが活性化して、
血液中のブドウ糖が筋肉内に取り込まれ、エネルギー源として使用されます。

※主に骨格筋や脂肪細胞で働くタンパク質

また、運動により脂肪組織から遊離脂肪酸※が放出され、これもエネルギー源として消費されます。
※中性脂肪が分解されて血液中に放出された脂肪酸

インスリン抵抗性が改善する

“インスリン抵抗性”とは、
膵臓から分泌されたインスリンが、通常の濃度では十分に作用せず、
血糖値を下げる効果が低下した状態のことをいいます。

運動習慣を続けることで、筋肉がブドウ糖を効率的に取り込む能力が高まり、
血糖値が安定することが期待できます。

また、内蔵脂肪が減少し、インスリンの働きを妨げる物質が減るため、インスリンの感受性が改善されます。

減量効果がある

運動には、減量効果があります。
食事療法と並行することにより、エネルギー摂取量と消費量のバランスが改善することが期待できます。
脂肪燃焼には有酸素運動が効果的で、歩行やジョギング、水泳などの全身運動がおすすめです。
また、レジスタンス運動(筋力トレーニング)により、
筋肉量が増えると、“基礎代謝”が上がり、太りにくい体質になることが期待できます。

ただし、肥満体型の方が急に運動をすると、膝に負担がかかるので注意してください。
そんな方は、まずストレッチやラジオ体操から始めましょう。

QOLを高める

“QOL”とは、Quality of Lifeの略で、“生活の質”の意味です。
“QOLが高くなる”
=個人が自分の生活にどれだけ満足し、充実感や幸福感を感じているかを評価が高くなる。
です。

運動を習慣化すると、QOLを高める効果の理由は、
①身体的健康の向上
運動は、筋力や心肺機能を強化し、生活習慣病や加齢による身体機能の低下を予防することが出来るからです。
②精神的効果
運動は、ストレス発散や達成感、爽快感をもたらして、精神的な安定や幸福感を高めます。
③日常生活の充実
適度な運動は、疲労感を軽減して、食欲や睡眠などの生活リズムを整えるための助けになります。
④社会的つながり
運動するためのコミュニティに参加することで、孤立感の軽減や社会的満足度を向上することができます。

まとめ

今回は、“糖尿病”の方に向けて、運動療法のメリットをご紹介しました。
その他にも骨粗しょう症の予防や生活習慣病の改善、運動能力が向上するなどの効果も期待できます。

「減量」を目的とすると、運動って嫌になりませんか?
なので、摂取したブドウ糖を今、消費しよう!なんて、軽い気持ちで始めてみてください。

明日も元気に生きられますように。

ご精読、ありがとうございました。


参考文献:糖尿病治療ガイド

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