「昆布」の食べ過ぎは要注意です!橋本病と診断されたら注意するべきこと。

健康

こんにちは。内科クリニックで働く看護師のトトです。

みなさんは、健康診断や人間ドックで、首を触診されたことはありませんか?
あれは、「甲状腺」の異常を早期に発見するために行っています。(他にリンパ節も触診しています。)

代表的な甲状腺疾患の一である橋本病(慢性甲状腺炎)は、成人女性の約10に1人、成人男性の約40人に1人、特に30〜40代に多くみられます。

今回は甲状腺の疾患、橋本病についてご紹介していきます。

橋本病について

橋本病ってどんな病気?

甲状腺は首の前に方にある小さな臓器で、全身の新陳代謝(エネルギー産生や体温調節、心拍数の調節など)をコントロールするホルモンを作っています。
橋本病は、本来、体を守る免疫が誤って自分の甲状腺を攻撃してしまう病気です。その結果、甲状腺が腫れたり、甲状腺ホルモンの分泌が低下してしまいます。

どんな症状がでるの?

甲状腺ホルモンが足りなくなると、以下のような症状がでることがあります。

・いつも疲れてる、だるい
・気分が落ち込みやすい
・太りやすくなった
・寒がりになった
・髪が抜けやすい
・肌がカサカサしている
・便秘しやすい
・生理が不規則になる
など

ヨウ素って何?

ヨウ素は、「ヨード」とも呼ばれ、主に海藻類(昆布・わかめ・のりなど)に多く含まれています。
体内では甲状腺ホルモンの原料となり、新陳代謝や成長、発達の維持に不可欠なミネラルです。ヨウ素が不足すると甲状腺腫や発達障害の原因となりますが、摂り過ぎも甲状腺機能異常を引き起こすことがあります。

橋本病とヨウ素の関係は?

ヨウ素は、甲状腺ホルモンの材料になるので、ヨウ素を摂り過ぎると甲状腺が活発に働こうとします。
橋本病とは、甲状腺がすでに炎症を起こしている状態なので、ヨウ素を過剰に摂取することで甲状腺が刺激され、さらに炎症が悪化したり免疫機能が異常に働いてしまうことがあります。

どんなことに注意すればいい?

橋本病になったときの主な注意点は、

ヨウ素の摂り過ぎに注意する
・昆布や昆布出汁、ヨウ素を多く含む海藻類の大量摂取は避けましょう。特に昆布はヨウ素の含有量が非常に多いです。
・通常の食事で副菜や汁物に少量使う程度なら問題ありませんが、サプリメントやヨウ素系のうがい薬の過剰使用も控えた方が良いです。

体調管理・生活習慣
・甲状腺機能低下症の症状が強い場合は、治療でホルモン値が正常になるまで無理な運動や過労は避けて、体に負担がないようにしましょう。
・強いストレスは悪化の原因になるため、ストレスを溜めない生活を心がけましょう。

食生活のポイント
代謝が落ちて太りやすくなるため、カロリーはやや控えめにし、食物繊維をしっかり摂りましょう。
・便秘対策としてバランスのいい食事と適度な運動も大切です。

定期的な通院と検査
・甲状腺機能は変化しやすいので、半年〜1年毎の定期検査を受けましょう。
・甲状腺が急に大きくなったり、痛みや発熱、動悸など異常を感じた場合は直ぐに受診しましょう。

まとめ

橋本病の症状や進行は個人差がありますが、適切な治療を受ければ日常生活に大きな支障なく過ごすことができます。原因ははっきりしませんが、ストレスやヨウ素の摂り過ぎなどが影響することもあります。定期的な検査と体調管理を続け、無理をせず自分のペースで生活することが大切です。

明日も元気に生きられますように。

ご精読ありがとうございました。

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